里山歩き(井樋ノ尾岳)

2007年1月24日オレンジハイキングクラブ例会で、諫早南部の井樋ノ尾岳(406m)へ里山歩きに出掛けた。
昨年の13号台風で樹木が倒れ山全体が荒れ、倒木を跨いだり、もぐったり、回り道をしたりと運動会の障害物競走のような山登りだった。
急なのぼりと馬の背のような尾根道や岩場を乗り越え、低山とはいえハードなコースであった。
そのような中にも心を和ませてくれる出会いがあった。

今回はこれらを写真で紹介することにしましょう。

JR喜々津駅に集合、9時に出発。歩くこと45分、長崎街道の井樋ノ尾峠まではアスファルトの農道であるが急な登りで息が弾んだ。
井樋ノ尾岳の登山口は駕籠立場から始まる。この辺りには長崎名物となっているザボン園の畑があり、畑には梅ノ木もあった。
今年は暖冬という噂。それを裏付けるかのようにチラホラ梅の花が開きはじめていた。

1月も下旬というのにまだ石蕗の種が完全な形で残っている。
藪にひっそりとたたずんでいるから風が運んでくれないのだろう。他力本願というか風まかせの余生を送っている姿は羨ましくもある。

この花の名は?
花の大きさは直径2センチたらず。狂い咲きのつつじでもなさそう。右の緑の葉っぱは7センチ程度。これと比べると小さいのが分かる。

昨年は台風13号で大きな被害をこうむった。塩害で落葉したあと再び新芽を出し季節はずれの紅葉を楽しませてくれている。

東照権現神社の参道階段で昼食。座り込んで陣取った横の切り株にキノコが生えていた。名前もだが食用になるのかどうかも知る人はいなかった。

井樋ノ尾岳から南方向へ険しい尾根道を上り下りしながら、おおよそ1時間で高岩権現神社に着いた。この神社から約300m離れたところに東照権現神社もある。両社とも地元木場名の氏神様。岩権現神社は慶長5年(1600年)東照権現神社は元禄16年(1703年)に鎮座されたという。
3年前に登ったときは林道工事中であったが両神社の中間を分断する形で林道は出来上がっていた。
東照権現神社の祠の石の扉には紋章が彫ってあった。横には元禄16年建立と刻まれている。紋章のある祠は珍しい。

井樋ノ尾岳山頂は樹木が生い茂り眺望は利かない。しかし、井樋ノ尾岳から30分も尾根伝いに南に進むと南東方向に視界が開ける。この瞬間、足元を見ながら険しい尾根道を歩き続ける緊張から開放されひと息つく。
この開放感と達成感がこれまでの苦労を帳消しにしてくれる。この感動を味うための山登りでる。

写真は、飯盛山と飯盛から花ノ木トンネルを抜け久山に通じる県道。左上白く光っているのは江の浦・船津港。

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