秋の韓国岳〜高千穂河原縦走
〜高千穂の峰編〜

◆期  日  2006年10月28日(土)〜10月29日(日)、
◆コース  
28日 高千穂の峰登山   高千穂河原〜高千穂の峰山頂〜高千穂河原

宿泊  霧島町田口 国民宿舎「みやま荘」

29日 縦走   韓国岳登山口〜韓国岳〜獅子戸岳〜新燃岳〜中岳〜高千穂河原
 初日  高千穂の峰登山

今年7月から体調を壊し山登りは一時見合わせていた。
4ヶ月ぶりの登山である。不安がないといえばウソになる。しかし、この機会を逃したらこの山には何時登れるのかわからない。
思い切って参加することにした。。

諫早を朝6時に出発。ここ高千穂河原登山口に到着したのは11時。
ストレッチ体操を終えて、スタート前の記念撮影。
出発は11時15分。

めざす高千穂の峰はガスで見えない。
少し気が重いが、山頂で晴れることを願って登る。
樹林帯の中をおおよそ10分登る。
ここら辺りの道は石の階段で歩きやすい。
スタートしておおよそ20分、樹林帯が切れ視界は良くなったが足元は急になり溶岩礫で滑りやすい。
上を見上げると溶岩礫の斜面が天空まで続いている。

足を止め身体を方向変換下界を眺め、乱れた息を静める。
先ほどのガスは晴れ、登山口の駐車場、神社の建物がはっきり見える。
このぶんでは時間と共に天気は快晴に向かいそうだ。
中間地点に位置する御鉢。

手前が御鉢。前方が目指す高千穂の峰。
予定ではあと40分で山頂に着くことになっているのだが・・・。
登山口からここまで1時間。時計を見ると12時25分。
15名が2パーテーに分かれた。わたしは2班のメンバー。元気の良い者はこのまま山頂まで一気に登り山頂で昼食にしようと言う。
「腹が減っては戦はできない」と主張する年配者の意見が大勢を占め、なだらかな御鉢の淵で昼食となる。
この頃は、もうすっかりガスは取れ視界は良好。
先ほどまで吹いていた風もほとんどなくなった。
昼飯を食べながら御鉢の底を覗いた。
御鉢の底には水はない。
干しあがった湖底は周りの赤茶けた溶岩壁と違って
グレーの色をしている。
湖底に文字が書いてある。

お鉢の淵から湖底まではかなりの急傾斜である。
あそこまで降りるとは健脚者?物好きな者もいるもんだ。

それにしても『塩研』の文字は何を意味するのだろうか。
もしかして湖底の白っぽいのは「塩?」。塩の研究者の悪戯書きではないかと疑問は尽きない。
腹ごしらえが終わり、再び頂上を目指す。
御鉢を過ぎると下りになる。
何時も山登りで思うのだが、せっかく稼いだ高度を下りでマイナスにして、また苦労して登るのが勿体無い。
ここも高度で20mはマイナスである。

遠くから眺める高千穂の峰の山肌はなだらかに見えるが近づいてみるとかなり山肌は崩落しいる。
この斜面に、はまり込んだらアリ地獄で這い上がれないだろう。
昼食後予定の40分で山頂に到着。13時30である。
秋晴れの快晴。青空に突き出た逆鉾、風にたなびく日章旗。ここ天孫降臨の地ならではの眺めだ。
山頂は立ち入り禁止の鎖で囲ってある。
高千穂の峰の三角点は逆鉾の建つ地点よりの5、6m低いところに設置してある。
三角点の高さは、1574m。
この三角点を基準にして、地図の勉強会。
四角い杭の文字が書いてある面が南。地図の磁北線と杭の方向をあわせ四方八方の山を確認する。
この山の会は、地図とコンパス、ヘッドライト、雨衣は三点セットの最必需品。
全員が地図とコンパスを取り出し勉強するのが慣わしになっている。
山頂から見た御鉢。
写真右側の淵沿いから中央の白い線が見える登山道を一旦降りて鞍部からまた登りここまでたどり着いた。

画面左端に、桜島、開聞岳が見えるはずだが残念ながら写っていない。デジカメのレンズは人間の目ほどには精巧でないようだ。いやレンズは良くてもカメラマンの腕が未熟だからだろう。
山頂で30分眺めを楽しんだ後14時に下山開始。
こんなに山頂で長居することはめったにない。
雨、風、寒さに左右され、山頂はわずか数秒で引き返すこともあるが今日は最高の気象条件に恵まれた。

画像は、御鉢の淵伝いに、来た道を引き返すところ。
登山口には15時30分に無事到着した。
この高千穂の峰には7年前(H12年5月)に登頂したことがある。
山の会に入会して2年目のことであった。
その時は、韓国岳から高千穂河原まで縦走したあと、午後2時ごろから登った。5時間も歩き続けたあとの高千穂の峰挑戦でへとへとに疲れ、苦しかった思い出だけが残っていた。
 しかし今日はこの山一つの登山で4時間半の行程でのんびりと登ることができた。これで苦しかった高千穂の峰から楽しい思い出の高千穂の峰に変わった。
心配した4ヶ月のブランクも無事にクリア出来ホッとしたところである。
 しかし、もうこの年齢では再びこの山に挑戦することはないだろう。と思いながら今夜の宿へ向かうバスに乗り込んだ。

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