田代原キャンプ

田代原キャンプ場〜吾妻岳〜キャンプ場〜九千部岳

山行日  2004・9・25〜2004・9・26
参加者   13名

 キャンプの第一の目的は、初心者にテント設営の手順を覚えてもらうことでした。
ついでにザイルの使い方や、遭難事故に備え救出作戦の実地訓練をやりました。
もう一つの大きな目的は、夜の親睦会です。夜遅くまで飲んで語って、とうとう疲れてテントにもぐりこみ、翌朝目が覚めてみるとガスのキャンプ場でした。

 キャンプ前に吾妻岳に登り、翌朝、九千部岳に登りました。
 吾妻岳は、直登で急ですが40分もあれば山頂に着く短いコースです。
足を捻挫して20日が過ぎ、回復の状態を確かめるつもりで登りました。登りは何とか調子よく、これならば大丈夫と思っていたところ、下山になると痛めたほうの足に体重をかけると痛み出し、ストックを頼りに下山し登りの2倍の時間がかかってしまいました。

 翌日の九千部岳登山は、居残りでテントの見張り役と牧場の散策で午前中を過ごしました。
 午後からザイルワークと救出実地訓練をしました。


ヤマボウシの実

 今年のヤマボウシはあたり年でどこの山もたくさん花をつけました。
 雲仙山系は特に多く、全山初雪が降ったようにきれいな景色を見せてくれました。
 その花がこの時期、結実して赤い実を付けていました。
 実の大きさは直径1.5CMぐらいです。
表面はアバタで必ずしも美しいとはいえません。
 花柄の長いところはサクランボによく似ていますが表面は軟らかく、少し強くつまむと潰れてしまいます。
 甘味はありますが少し弱いようです。酸味がないためかも知れません。
吾妻岳(869.8m)の観音岩

 吾妻岳は登山口から馬頭観音の鳥居をいくつかくぐって登ります。途中に祠がありお金や御供え物がたくさん献上してありました。
 鳥居は朽ちかけたものが多く今度の18号台風で樹木と一緒に倒れかかったものもありました。
 山頂は樹木で視界はききません。山頂から西の方へ100mほど下ると橘湾、有明海が望めます。
 千々石(チジワ)断層の崖にこんな形の岩肌があります。これを地元では観音岩と呼んでいます。
 壱岐の猿岩もよく似ていますがここの観音岩も見れば見るほど観音様に見えてくるから不思議なものです。
放牧場

 キャンプ場は柵一つ隔てて周りは牛の放牧場になっています。子牛が乳を飲んでいるのどかなシーンです。子牛はこの他にも6〜7頭は見かけました。
 キャンプ場は1人500円の入場料と、テントひと張り1000円の施設使用料です。
トイレ、炊事場など完備で芝生で覆われています。
 土曜日とあって家族連れのテントがあちこちにありました。
 今夜のメニューは焼肉です。
 涼しい風と緑の芝生に囲まれて食べる焼肉は特別の味でした。最初のうちは焼けるのを待ちきれず、半煮えの野菜を食べるなどしていましたが後では、スピードが落ちて肉も野菜も黒焦げになりました。、
 日が暮れると芝生に座って飲み会です。
夜霧が発生し、衣類はしっとりと濡れてしまいました。
 それでもテントの外でいつまでも飲んで語って歌ってと続きました。
 酒が弱い順?にテントへもぐりこみ、最後は酒豪2人になったそうです。
 わたしはちょうど真中ぐらいにテント入りしました。
キャンプ場から見あげる平成新山

 翌朝は、ガスがかかり、きょうは雨かと思っていたらガスが去って秋晴れのよい天気になりました。
 平成新山がガスの上に顔を出し、手前の木々はシルエットとなり幻想的な墨絵の世界になりました。この景色もほんの数秒間の演出でした。
遭難者救出訓練

 ザックと防寒着を使って背負子を作る方法とそれを使って担ぎ出す訓練をしている様子です。
ザイルの使い方

 ザイルの結び方、カラビナの使い方、ザイルを使って急流の沢を渡る方法などを訓練しました。

 ザイルの結び方は、覚えていても時間が経つとすぐ忘れます。いつも訓練しないといざという時に思い出せません。また使い方によって、いく通りもの結び方があり難しいものです。
放牧場から眺めた吾妻岳

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