山頂に咲いていた「ヒメサユリ」。同行した植物に造詣の深い女性から教えてもらった。
盛りは過ぎていたがここにもたくさんのマツムシソウが咲いていた。
※もしかして「ヒメサユリ」ではなく「ユウスゲ」かもしれない?
山頂の南端は岩が露出し急峻な崖になっていた。
秋空にしてははっきりしない空で、九重の山々は見えなかった。
30分休憩をとり11時35分に出発する。
12時鼻ぐり岩に到着、ここで昼食にする。木陰がなく眺めはよいが直射日光が照りつけ出発12時40分を持て余した。ここからは急な坂が下園まで続く。
写真は万年山山頂の露出した岩。
鼻ぐり岩から下園登山口までは1時間の下りである。
あまりこのルートは利用されないのか道は草に覆われ掻き分けながら下った。籔が切れ檜の植林地帯に入ると急な斜面で植林に掴まりながら転ばないように注意して下りた。
途中、紅色のツリフネソウがいたるところに咲いていたが黄色のツリイガネソウも見かけた。
紅色のツリフネソウは葉っぱの上に花があるが、この花は葉っぱの下側に咲くのでハガクレツリフネソウと言うらしい。
下園の集落まで降りて振り返ると万年山の南壁が見える。右端から左端へ尾根を歩いてきた。左端が鼻ぐり岩。
集落に入るとこんな風景に出会った。
このごろめったに見かけない茅葺き屋根である。
いまは廃墟、いずれは朽ちていく運命。保存の手立てはないものかと思いながら写真に納めた。
この集落にある古刹、南河山・専徳寺の山門。
300年前の建物(鐘楼兼山門)だそうで、屋根は茅葺きで草が生えている。画像ではわかりにくいが元は鐘楼だったそうで、戦時中に鐘は供出し、山門のバランスを保つために今は大きな石をぶら下げているそうである。
鐘楼は、この山門の隣に新しく建てられ、時を告げているとのこと(画像左の建物)。

お寺の故事来歴を説明してくれる15代住職さん。
このあと全員本堂に上がり礼拝した。
慈恩の滝
専徳寺から車で10分ほど里に降りるとこの滝がある。
滝にまつわる伝説
その昔、この滝に住む大蛇が辺りの田畑を荒らすので、人々は困り果てていた。
話を聞いた旅の僧侶が「なぜ作物を荒らすのか」と大蛇に問うと、「全身に虫が寄生してかゆいので、田畑にでてのたうっていた」という。
哀れに思った僧侶が経文で身体をなぜると虫はことごとく落ち大蛇が暴れることがなくなったそうだ。
慈恩の滝を見物したあと国道210号線に出て、おおよそ10分ぐらいで玖珠の街に着いた。この街にはあちこちに温泉があるという。
山行のもう一つの楽しみは温泉に浸かることである。このグループと付き合っているうちに昼間温泉に入る習慣がついて抵抗がなくなってきた。
何回も来た人のお奨めで、広い岩風呂と露天風呂のある『くす温泉・クリーンランド』に決まった。
今日は入浴時間1時間と余裕がある。
写真は、温泉入口の門と駐車場。前方の山は、伐株山。
なるほど広い岩風呂である。写真の右側もこのくらいの広さになっている。
まだ午後3時という時間帯のせいか先客は1人だけだった。柵の裏側が露天風呂になっている。
街並みが近くに見える露天風呂で通りがかりの人から覗かれはしないかとのんびりできなかった。
この温泉は、岩風呂の方が落着いて入浴できる。
午後4時10分、高速自動車道に乗る前に街の酒屋さんで飲み物を買い込んだ。
酒を楽しむ者、眠りにつく者とそれぞれに諫早に着くまでの約2時間を楽しんだ。
きょうはどちらかといえば、観光兼ハイキングといった一日であった。

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