登り初め(八幡岳・船山)

                        H14・1・13 曇り パーティー(7名)

行  程

JR西諫早駅前発8:20 ⇒ 多久インター9:30 ⇒ 船山キャンプ場9:50
船山登山口10:10 ⇒ 船山山頂10:45着・11:00発 ⇒ 八幡岳12:35着・昼食・13:30発 ⇒ 船山キャンプ場着15:25、 船山キャンプ場発15:40 ⇒ 諫早インター着16:50 ⇒ JR西諫早着17:05 (マイカー2台)


 平成14年の登り初めである。
 例年、佐賀・長崎県境にある多良岳がわがハイキングクラブの登り初めの場所になっていたが今年は佐賀県の山をを選んだ。
 佐賀県は、南と北で極端に地形が異なる。南は佐賀平野で穀倉地帯、北は東から西にかけて山間地帯である。
 佐賀県の山は天山(1045m)、経ヶ岳(1075m)の2座が1000mを超え、あとはそれ以下の低山が多い。今回登った八幡岳・船山は佐賀県の東西南北のほぼ中心にあり、平野部と山間部の境目になる。八幡岳は764m、船山は685mと低いが平野部から眺めると際立って高く見える。またこの二つの山は近接していて2時間あれば縦走できるからハイカーには近くて手ごろなコースになっている。

船山山頂 船山山頂にある石祠

 今回のコース予定は、船山キャンプ場から八幡岳までの往復縦走で5時間を目安にした。
 登り始めて船山山頂に着くまで、杉の植林や自然林の中を歩き視界は開けなかった。山頂からの眺めは良好で、西の方向にこれから登ろうとする八幡岳がまともに見えたが頂上はガスがかかっていた。山頂は岩場で、祠がありその横には角張った岩が七つ並んで立っていた。小さな板切れに『七福神の岩』と筆字で書いたものが立てかけてあった。

 石の数は七個あるがどう見ても福の神のイメージが浮かんでこない。まだ人間的に修練ができていない証拠らしい。

七福神の岩 船山から望んだ八幡岳
山頂はガスがかかっていた。

わがハイキングクラブは、常に地図とコンパスは持参することになっている。地図を取り出しコンパスを磁北線にあわせ高い山の確認をする。地図の勉強をして再び次の目的地に出発する。ここから池高原の鞍部までは下りになる。

下りの途中で正面に八幡岳の頂上が見えた。ガスは切れ太陽の陽に映えていた。

時計を見ると11時30分、ここから八幡岳までは1時間はかかる。陽の当たるところで行動食を摂り元気を取り戻すことにした。池高原はシーズンオフでバンガローは人気がなかった。黄色に枯れ

たキャンプ場の芝生は鈍い冬の陽に当たり暖かな感じである。ここでしばらくねっころがったら気持ちいいだろうなぁ、と思ったが先頭が先を急いで過ぎ去って行くから仕方なく付いていった。

池高原から八幡岳山頂までは電波中継塔の管理用車道がつながっているがそれを避け自然歩道を登って行った。急な登りにさしかかると手を使って樹木を交互に捕まえ、足ではなく手で登るといった表現が適切なところもあった。ふくらはぎが突っ張り痛い。正月で怠けたツケがここで出たようである。

船山から池高原に下る途中で太陽の光りを浴びた八幡岳 八幡岳山頂
山頂までマイカーで来られる。あまりにも人工的に整備され、ハイカーにとっては気合抜けがしないでもない。

山頂には予定の12時30分に着いた。マイカーで来た人たちが何組もやって来たが早々に引き返していった。それはそうだろう、展望台の3個の椅子はわれわれが全部占領して、食事していたのだから・・・・・。
帰り際に悪いことしたなぁ、と反省しながら下山する。

 少し降ったところでハンググライダーを楽しむグループに会った。鳥の羽根みたいな翼を広げ5人ばかりいた。そのうちの一人はスタート台で風の来るのを待っていた。獲物が今にもかかりはしないかと、魚釣りを傍から眺める野次馬根性的な気持ちで飛び立つのを待ったが飛び立つ気配がない。

 時計を見ると10分も待っていた。「もう下ろうや」と皆に声をかけた。
林の中から飛んでいるのを見つけたのはそれから10分後であった。下り道の10分はかなりの距離を稼ぐ、あのとき早く決断して下山したのが正解だった。

 同じルートを船山キャンプ場まで2時間かけて引き返した。

きょう一日の感想は「きつかったぁー」の一語に尽きる。

八幡岳から東を望む。手前は船山、遠望の山は天山、写真右の山裾から佐賀平野になるこの写真を撮ったあとすぐガスがかかった。南の佐賀平野はガスで視界ゼロ。 八幡大菩薩の祠
鎮西八郎為朝を祀ってあるという。
無線中継塔が林立したこの山を鎮西八郎為朝は何と思って座っているのだろうか?

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